アメリカの証言録取手続に参加しました。
先日、アメリカの某州での相続手続に関連してアメリカの州裁判所の証言録取手続(deposition) が行われ、私も参加しました。
そう書くと私がアメリカに行ったかのようですが、そうではなく、日本からズームでつなぐ形で行われました。これはディスカバリーと呼ばれるアメリカの証拠開示手続の一つであり、元々法廷の外で行われうる性格のものではありますが、オンラインで行うというのは私にとって初めてでした。ズームの設定は私が行いましたが特別な段取りは要求されず、本人確認書類の提示も求められず、手続的には何とも緩い。立会人の前で嘘をつかないという宣誓を行うのですが、宣誓をしたから嘘をつくはずがない、ということなのでしょう。
アメリカの手続で宣誓の重要性を感じることはよくあります。例えば相続資格の証明でも、日本のような戸籍制度はないので、最終的な証明は宣誓書になります。日本でも証人尋問前の宣誓など、宣誓が行われることはありますが、どうも重みが違うように感じられてなりません。
ともあれ、手続自体はアメリカらしいおおらかさで進み、故人と縁のある方との出会いもあり、故人の遺品なども紹介されて、一つの家族の歴史的な一瞬に立ち会った思いがしました。
(伊藤)